プレゼン能力を上げる方法

プレゼン能力を上げるために一番重要なことは下準備をじっくりすることだと思う。
プレゼン能力を上げる小手先のテクニックはよく聞く。小手先という部分は、言い方の問題であって、それにより、聞き手が興味を引くのだから実は本質なのかもしれない。しかし、一番大事なのは、プレゼン能力がつまったプレゼンではなく、それを発表する人がどこまでプレゼンする内容に対して見識があるかということだと思う。
付け焼刃の能力はテクニックによって向上できるだろうが、その人がどこまでプレゼンする内容に対して見識があるかは、簡単には向上できない。見識のなさは、見識のある人とのQAで一発で見抜かれてしまう。
では、プレゼン技術を使わずにプレゼン能力を向上するためには何をすべきか。下準備にじっくり時間をかけることである。プレゼンが下手だと思っている人は、プレゼンのためにかけている下準備を今の10倍にすればいい。下準備時間を10倍にするのはそう簡単ではない。プレゼン対象の内容だけに絞って、調査をしているのであれば、10倍にはならない。プレゼン対象領域外のことにも調査範囲を広げる必要がある。もしかしたら、自分の専門外のことに対しても調査範囲を広げないといけないかもしれない。そうやって努力した結果がプレゼンには滲み出る。
例えば、Web技術をしている人であれば、Webアーキテクチャに関する技術見識を深めるだけでなく、ユーザインターフェースやデザインに関する技術見識も深めていく必要がある。これを読んで、自分はデータベースをやっているからユーザインターフェースやデザインはいらない、と思った人は考え方を改めたほうがいい。技術者として成長するためには、他技術分野の見識は必須になってくる。
こうして身に着けたプレゼン能力は、きっとプレゼン以外でも役に立つと思う。プレゼンが下手だと思う人は、今の10倍準備に時間をかけることを心がけたい。