究極のユーザ指向で作られた端末「アマゾン・キンドル」

調べれば調べるほどキンドルの料金体系はよくできている。もしかしたら、Appleの料金体系以上にユーザ指向かもしれない。そう思う理由はユーザからの集金方法である。キンドルは端末料は必要だが、それ以外は本の購入料のみ。それ以外の料金はユーザは意識する必要はない。
キンドルには3Gの機能がついている。つまり、どこにいても3G経由で本を購入できる。しかし、ユーザは3Gの契約を擦る必要はないし、ネット接続のための契約も擦る必要はない。
つまり、料金に関わる煩わしさはすべて雲の中にあり、見る必要がない。ユーザはキンドルを購入するだけ。
もう少し言っておくと、3Gにかかる料金は本の購入料に含まれる。ちょっとインチキくさくはあるが、アマゾンは赤字覚悟でやっているようなので、やはり良心的だとしかいいようがない。
ここまで料金をユーザから見せなくしたビジネスモデルは他にあっただろうか。例えば、AppleiPhoneiTunesはユーザが料金を意識しないと使えない。iPhoneは3Gの契約が必要だし、iTunesを使うにはネットを利用するための契約が必要だ。
キンドルを買うだけで、全ての雑多な契約はすっとばして、電子書籍というユーザ体験を実現できる。ちなみに、キンドルは贈り物としても人気があるそうだ。それはこの買えば、すぐ使えるという点に起因しているのだろう。電子書籍というユーザ体験にたどりつくまでの煩わしさを完全排除したキンドルは究極のユーザ指向端末だと思う。