iPhone4は何を創出するのか?

6/8のWWDCAppleはiPhone4の発表を行った。これまでAppleは新しい何かを創出し続けてきた。例えば、iPodは新しい音楽の購入方法を創出し、iPhoneはモバイルにおける新しいユーザ体験を創出し、iPhoneOS(+AppStore)はアプリ開発者とAppleのウィン-ウィンの関係を創出し、iPadはPCとモバイルの間への参入という新規事業を創出した。後付けにしてもこれだけ創出していることはすごい。
ここまでくれば、我々が興味があるのは、「iPhone4は何を創出するのか?」である。
今回のジョブズのiPhone4に関する発表の趣旨は以下。

  • バイスの進化
  • iOSの進化
  • iPhone登場における効果(ブラウザ利用シーン拡大、ベンダとアプリ開発者のエコシステム(AppStore)の構築)
  • Appleが考えるPF(Flashはずしの正当性を言うための蛇足)
  • 様々な用途を持つアプリの登場

ちょっと、待てよ。iPhone4は何を創出するのだろうか。
バイスiOSの機能進化により、新しいアプリやサービスを世の中のアプリ開発者が産み出すことができる可能性があることはよく理解できた。
しかし、今までのAppleの商品と比べると何が創出されたのかがよくわからない。
今まで通り、売り出されてみないと何が創出されたのかは我々一般人にはわからないのであろうか?もしかしたらApple自体も分かっていないのかもしれない・・・
つまり、Appleはもう何も創出しなくていいのではないだろうか。新しい何かを創出するのはAppleのエコシステム(AppStore)に生息する世界中にちらばったアプリ開発者たちなのかもしれない。
Appleは、AppStoreのというApple-開発者-ユーザがウィン−ウィンの関係を築けるエコシステムを創出している。あとはこのエコシステムを如何に活性化させるかのみを考えれば、自然と儲けにつながるということである。
iPhone4は何も創出しない。Appleが狙っているのはエコシステムの活性化である。
と考えると、Appleがエコシステムの活性化のためにやることは明確になる。質の変化と量の変化を引き起こすことになる。
質の変化はiOSの進化。iAddやGameCenter。
量の変化はiPadの登場。iPhoneを大きくしただけにすぎないデバイスだが、リビング向けにターゲットを絞っているので、用途は山のように考えられる。
質や量の変化に感化されたアプリ開発者たちがさらなるエコシステムの活性化に向け、アイデアをひねり出してくれる。
恐るべし。Appleのエコシステム。