心がはじけるとき

新しい境地に達することができるヒントを知ったとき、心がはじける。
私は依田紀基さんの[rakuten:book:12969821:title]という本を読んで心がはじけた。この本は依田さんが碁を通じて感じた人生観について書かれている。1行1行に感銘できる。目次を読むだけでも、価値がある。心に迷いがある人は一度読んで欲しい。きっと、私と同じように心がはじけると思う。
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この本に初めて出会ったのは、去年。そのときは、心がはじけるというところまで行かなかった。ただ、この本通じて書かれている「虚仮の一念」という心の大事さには感銘を受けた。何事もしつこさが大事だと感じた。
最近、悩むことが多いので、以前、感銘を受けたこの本を読み返してみた。そうすると、冒頭に書いたように「虚仮の一念」だけでなく、1行1行に重みがあることに気付いた。そこには、依田さんが生きてきて感じたことが飾ることなく書かれている。その一つ一つの言葉が素直に心に沁み渡っていくのを感じ、どの言葉も見逃したくないと思った。私は本を読むときは、気に入ったところに、赤線を引きながら読むのだが、どのページも真赤になるほどで、赤線の意味がなくなった。
今までは、依田さんが教えてくれた「虚仮の一念」という言葉を胸に刻んでやってきたつもりだった。しかし、これは、依田さんが紆余曲折しながらやっと辿り着いた境地である。この言葉を胸に刻んでやるだけなら、何にも辿り着けない。
次の一文を読んだとき、私の心がはじけた。

棋譜をたくさん丸暗記できる記憶力も、碁の力とは無関係である。私も棋譜の勉強を怠らないが、それは覚えるためではなく、感動を発見するためだ。

今の私に一番必要なものは、「虚仮の一念」の境地にどうやって達するかということ。
仕事も人生も自分なりには一生懸命やってきたつもりだ。しかし、過去の知識を学ぶとき、受験勉強のような作業としてやってきたような気がする。たまに、過去の知識を学んで、なるほどそういう手があったかと、感動することはあったが、そこにある感動を読み取ることを念頭に置いた勉強していたわけではない。
過去の知識を勉強して、分かったつもりになっていたが、本当は分かっていなかったのではないだろうか。何故、そうなっているかを感じようとしたか。過去の知識の真意を汲み取らず、上っ面を理解しただけで、自分のものにした気になっていなかっただろうか。
依田紀基さんの[rakuten:book:12969821:title]という本は、私に次なるステップに行くためのヒントを与えてくれた。まだ、ヒントをもらっただけなので、自分のものにできていない。これから、自分のものにするべく実践していく。