日本人の美学とは
紳助引退についてであるが、何故、マスコミは事実のみを明らかにしようとするのか。
暴力団と関係があったことは悪い。これについては、紳助も反省して、引退までする覚悟を決めている。
しかし、島田紳助はTVに出ていた公の人物ではあるが、所詮、一個人。個人の秘密をばらして、何が嬉しいのか。
日本人であれば恩義のある人に対して、感謝の念を抱くのは当たり前のことではないだろうか。
マスコミは事実の後悔のみに躍起になるのではなく、紳助が恩義のある人に対する態度を通して、今の日本人がどうあるべきかを、これを機に議論すべきだと思う。
もう一度言うが、暴力団と関係があることはよくない。しかし、人が人に対して、抱く感謝の念なしで、事実だけあばいて何が楽しいのだろうか。
紳助が逮捕されようが、何をされようが、紳助自身が信じた人を敬うという美学を貫き通した結果であれば、紳助自身には後悔はないのではないだろうか。
紳助の言う所の無様な芸能界の終焉の中にある美学を考えてみたいと思う。
日本人の誇り (文春新書)の中で藤原正彦さんは日本の歴史について語っている。東京裁判でアメリカ人に形成された日本の負の歴史を間違いであることを語っている。大東亜戦争の中にある日本人らしさについてもっと焦点を当てるべきだと提案している。
今回の紳助引退に関しては、同質のものを感じる。
私の中では、マスコミが今紳助に対してしていることは東京裁判でアメリカがしたことと似ている。
マスコミには、アメリカ的なやり方ではなく、日本人的なやり方で紳助引退を捉えて欲しいと思う。
- 作者: 藤原 正彦
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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